超硬合金 日本ハードメタル株式会社

Technical information

技術情報 - 開発力

日本ハードメタルでは超硬合金における材種開発やプロセス開発を行っております
産官学とも連携し素材開発を行っております

業務内容
  • ・ドリル・エンドミル・タップ用新材種の開発
  • ・耐熱合金用材種の開発
  • ・バインダレス新素材の開発
製品事例

弊社が開発した素材は、幅広い被削材・多様な工具形状に対応していますので各工具メーカー様の製品に採用されております。

設 備

本社工場に開発ラボがあり、ラボ内に研究用の設備を一通り揃えることにより早いスピードでの新材種開発が可能になっております。

また、各種分析装置・精密測定器を用いて開発中の超硬合金の物性値を正確に測定しております。

SEM・EDX
SEM・EDX
素原料粉末および混合粉末の分析や、合金の高倍率観察を行い、品質向上のための詳細な評価を実施しています。
炭素分析装置
素原料粉末および混合粉末の炭素量を測定し、品質をコントロールしています。
硬さ測定(ロックウェル・ビッカース)
合金の硬さを測定し、品質をコントロールしています。
飽和磁化測定
合金に含まれる炭素量の目安として飽和磁化を測定し、品質をコントロールしています。
抗折力測定
合金の3点曲げ試験を行い、抗折力を測定し異常がないか確認しています。(原料ロット検査)
3D測定機
合金の寸法精度を測定し、反りや変形がないか確認しています。

日本ハードメタルでは
新素材の開発にも力を入れています

バインダレス新素材

共同研究 秋田県産業技術センター

コバルトを全く含有していないため、既存の超硬合金より耐食性および耐摩耗性が向上しています。

酸性ならびにアルカリ性の試験液に
定温で120時間浸した比較実験の結果
浸漬試験の質量測定結果
試験液 試験片 試験前質量(g) 試験後質量(g) 質量減(mg)
1wt%塩酸溶液 超硬材 8.98358 8.97005 13.53
開発材 7.93670 7.93662 < 0.1
(0.08)
1wt%水酸化
ナトリウム溶液
超硬材 8.98894 8.98846 0.48
開発材 7.98526 7.98515 0.11
酸性溶液に漬けた新素材に腐食は認められませんでした。

超硬合金を酸性および中性溶液に浸漬した場合、材料の表面からコバルトなどの金属が溶け出していきます。

そうした状態を超硬合金の「腐食」と呼んでいます。

超硬合金と比較して、新素材は酸に対し優れた耐食性を示します。

既存の超硬合金に対して、硬さや圧縮強さが向上しています。
  バインダレス新素材 超硬合金 鉄S45C(焼入れ・焼戻し処理済)
硬さ(HV) 2100-2200 1650 212~284
圧縮強さ(MPa) 6400 4600 690以上 ※引張強さ
抗折力(MPa) 1500 4300 -
強磁性体であるコバルトを含まないため磁石に反応しません。
新素材は自動車、電子機器、航空機産業だけでなく
多岐にわたり適用可能です。
  • 高荷重が連続してかかる部品
  • 耐摩耗性が要求される部品
  • 強酸性などの薬品の使用環境下
  • 耐食性が要求される部品
  • 耐熱性が必要な部品

などにお使いいただけます。(丸棒素材の作製可能)

こちらのバインダレス新素材にはサイズなどに制約がありますので、
お求めのお客様はお問い合わせください。

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