ドリルの中には、ねじれ溝に沿ってオイルホール(油穴)があけられているものがあります。
加工中のドリルを冷却するためにドリルの内部に穴をあけてクーラント(切削油剤)を流しています。
ドリル用のねじれ穴付素材のオイルホールはドリルの溝の形に沿うようにらせん状に形成されています。
オイルホールには正確な穴位置とねじれ角度、そして切削工具のリーディングエッジに沿って軸の周りを一周するときに軸方向に進む距離(リードと呼びます)にばらつきがないことが求められます。
これらの精度がよくないとドリルの溝を成形する際にオイルホールが表面に露出してしまいます。
日本ハードメタルの2穴ねじれ穴付素材は穴のねじれ角およびリード精度ともにバラつきが少なく、世界に誇る品質を維持しております。
丸棒素材の表面には細かい溝が全周に渡って入っていますが、その中の1本を無くすことでリードの間隔を目視で確認することができます。
これはドリルの溝加工の効率を向上させることにも寄与しています。